南インドで日常的に食べられている野菜入り豆カレー、サンバルのレシピを紹介します。
サンバル Sambhar は南インドの味噌汁的メニュー
…と言うと、何人かに一人は
「え?サンバルって味噌汁の味がするんですか?」
とか言うてきます。
味じゃなくて位置付けが、ですね。
定食のようなセットものによく付いてくる!
毎食でも食べれる味!
ホテルの朝食ビュッフェには必ず置いてある!
というような…とっても大事な存在だけど、当たり前すぎて大事であることに気付きにくい…
異性の幼馴染みのような存在です。
嘘です。
真っ赤なフォントになってしまいました。とっても日常的なメニューということです。
「金柑ってインド料理に使えそう」
と先日思い付き、まずはサンバルくんに犠牲になってもらうことにしました。
では、調理開始。
【材料】3~4食分
金柑6個
パプリカ1/2個(1cm×4cmくらいに切る)
サラダ油大さじ2
タマネギ1/2個(みじん切り)
青唐辛子2本(縦にスリットを入れる)
トマト1個(粗みじん切り)
香菜大さじ1(みじん切り)
タマリンド15g(100ccのぬるま湯に浸けておく)
トゥールダール50cc
塩小さじ2
【パウダースパイス】
ターメリック小さじ1/4
カイエンペッパー小さじ1(辛さ控えめなら半量で)
コリアンダー小さじ1
サンバルパウダー小さじ2
【テンパリング用】
ココナッツオイル大さじ1
マスタードシード小さじ1
ウラドダール小さじ1
クミンシード小さじ1/2
メティシード小さじ1/4
ヒング小さじ1/4
タカノツメ2本
カレーリーフ10枚程度
どうでもいいですけど、「きんかんたまたま」って響きが嫌らしいですね。
【金柑の下処理】
竹串などで金柑のヘタを取り除き、縦に4本スリットを入れる。切れ目に竹串をつっこんで種を取り除けるとステキです(私はできませんでした)。鍋に金柑と水を入れて加熱し、沸騰しない程度の温度で5分くらいゆでる。
【手順】
- トゥールダールと水(ダールより2cm水面が高くなるくらい)を鍋に入れて加熱。沸騰したら弱中火にして水位が低くなってきたら適宜水を足してヒタヒタ程度をキープする。柔らかくなったらミキサーにかけてペースト状にする。
- 別の鍋にサラダ油を入れて加熱。タマネギを加えて少し色づくまで炒める(これは私のやり方ですが、透明になるくらいで止めるのが一般的です)。
- 青唐辛子を加えて軽くまぜる。
- トマトを加え、崩れるまで炒める。塩を少し加えておくと崩れやすい。
- パウダースパイスと塩を加え、3分くらいかきまぜつつ炒める。
- お湯に浸けておいたタマリンドを手でモミモミし、網ザルなどを使ってお湯だけ加える。タマリンドの余りカスは入れない。
- ダールのペーストを加える。
- 金柑とパプリカを加え、水をヒタヒタくらいまで入れる。
- 香菜を加えたら、すぐに蓋をして野菜に火が通るまで煮る。
- 【テンパリング】をする。フライパンにココナッツオイル、マスタードシード、タカノツメを入れて中火で加熱。時間差でクミン、ウラドダール、メティ、ヒング、カレーリーフを加え、マスタードが弾けたらオイルごとサンバルの鍋に加える。
- お好みで香菜をふって完成。
できあがりは予想どおりと言うか酸味がやや強いです。酸っぱいのが好きな人にはいいかと思います。
酸っぱいのが苦手な方は、
タマリンドを省く
トマトを減らす
そもそも作らない
どれかから選んでください。
ポイントは水を入れすぎないこと。野菜からも煮ているうちに水分が出ます。
【食材、調理方法の解説】
- タマリン→タマリンドという植物の果肉を乾燥させたもの。酸味付けに使います。タイ食材店でも売ってます。
- トゥールダール→アルハルダール、サンバルダールとも。和名はキマメ。和名を知っている日本人がどれだけいるのか。インド食材店にはだいたい売っています。
- ヒング→アサフェティダ assafoetidaの樹脂を乾燥させて粉末にしたものらしい。成分として硫黄が含まれているせいか温泉くさい。インドのスーパーへ行くとヒングを視界に捉えるまでもなく「近くにヒング売り場がある!」と鼻で感じることができる。
- テンパリング→食材じゃないけど解説。油にスパイスの香りを移すテクニック。インド料理で多用される。