南インド・ケララ州のご当地カレー、マッパス Mappas についてのまとめです。
たぶんこのブログで最も多く登場した料理ですね。
筆者が経験した範囲でマッパスの特徴を挙げておきます。
【特徴1】コリアンダー
コリアンダーパウダーを多く使用します。
インドカレー3~4食分を作るとして、コリアンダーの使用量は小さじ1、多くて小さじ2くらいが標準的だと思います。
これがマッパスになると、大さじ2とか大さじ3とか…「レシピ本の誤植」を疑うレベルになります。ひとつのスパイスだけを大量に使用する作り方は、あまり見たことがありません。
【特徴2】ココナッツミルク
これはマッパスの特徴というよりは、ケララ料理の特徴と言ったほうがいいかもしれません。コリアンダーとココナッツミルクが合わさると一気にマッパスっぽい香りになります。
【特徴3】使用するスパイスの種類が少ない
あまり多くの種類のスパイスを使いません。
ターメリックとコリアンダーだけ、というレシピもあります。
同じく、モイリー Moilee というケララ料理も使用するスパイスの種類が少ないです。
では、このブログで紹介したマッパスたちを見ていきましょう。
1.簡単で安定感のあるチキン・マッパス
特に難しいところもなく、調理時間も短く、むね肉を使うので財布にも優しく、安定しておいしく仕上げやすい。まずはこれがおすすめ。フェンネルがない場合は、コリアンダーを大さじ1にすればいいと思います。
2.チキン・マッパス(コリアンダー大量使用バージョン)
これですよ、コリアンダー大量使用。大さじ3。当たり前ですが、コリアンダーの香りがムンムンします。でも、意外と食べやすいです。
3.エビのマッパス
シーフードを使ったマッパス。魚でも作れます。使用するホールスパイスはメティ(フェヌグリーク)だけ。メティはシーフードや葉っぱものの野菜を調理するときによく使われます。このレシピでは粗く砕いたブラックペッパーを使うことで、香りと辛味を足しています。
4.ベジタリアン料理としてのマッパス
野菜を使ったマッパスもあります。元はオクラのマッパスのレシピだったのですが、筆者の都合と思い付きにより、マッシュルームのマッパスになりました。色は悪いのですが、味、香りともに良し。マッパスにしては、使用するスパイスの種類が多いレシピです。
5.マッパスっぽいチキン・カレー
やたらと多いコリアンダー、ココナッツミルク…マッパスっぽいチキン・カレー(マッパスと呼んでいいような気もするが)。これもマッパスにしては(呼んでしまった)、使用するスパイスの種類が多いです。茹でたじゃがいもを大きめに切って加えると、おいしい。
6.超マニア向け!スモーキー・マッパス
Dhungar マッパスを試作しました。ココナッツミルクとの相性はイマイチかも?と思っていましたが、意外といけます。 pic.twitter.com/G3psfOGqAY
— レシピ垂れ流し工場長 (@CurryEnghi) June 30, 2018
小さい器に赤くなるまで熱した炭を入れて、それにギー(インドのすましバター)を垂らすと煙が出てきます。その器をマッパスの鍋に入れ、蓋をして放置しておくと、スモーキーな香りが付いたマッパスが完成します。
面倒なように感じるかもしれませんが、アウトドアが好きな方なら必要な道具はすでに揃っているのではないかと思います。
方法はこちらから。キャンプのついで、とかだと現実的ですね。
他のインドカレーと比べて簡単に作れるものが多く、日本人にもウケやすい味だと思いますので、興味のある方は挑戦してみてください。
では、また書きます。