魚、野菜、豆で作るごった煮カレー、ムリ・ゴント Muri Ghontoを紹介します。
富山県射水市にあるカバブジィというお店で開催されたお食事会で初めて食べた料理です(パーティー限定の特別メニュー)。いろいろ調べて自作してみました。
特徴を簡単に挙げておきます。
- インド東部、ベンガル地方の料理
- フィッシュヘッドを使うことが多い
- ジャガイモを入れることが多い
- マスタードオイルを使う
- 炒めた魚、煮た豆・野菜、カレーベース(タマネギ、スパイスなど)を合わせて作る
今回はフィッシュヘッドが入手できなかったので、アラを使用しました。
大まかな工程としては
- 豆とジャガイモを煮る
- 魚をマリネして炒める
- カレーベースを作る
- 全部合わせる
となります。各工程ごとに材料と作り方を説明します。
1.豆とジャガイモを煮る
【材料】
- ウラドダール100g
- マスタードオイル大さじ1
- ジャガイモ100g、大きめ1/2個(1.5cm角に切る)
- ターメリック小さじ1/4
- 水235cc
【作り方】
- 圧力鍋(なければ普通の鍋)にマスタードオイルを入れて加熱する。ウラドダールを加えて、常にかきまぜながら2~3分炒める。
- ジャガイモ、ターメリック、水を加えて沸騰させる。いったん火を止めてから圧力鍋の蓋をして再度中火で加熱する。最初に蒸気が出てから3分加圧する。普通の鍋でやる場合、結構な時間がかかると思われます(未検証)。
- 火を止めて、圧力が下がるまで蓋を開けずに置いておく。圧力が下がったら(弁のところから蒸気がプシュッと出なくなったら)蓋を開ける。鍋底にわずかに水分が残っていて、豆とジャガイモは十分に柔らかくなっています。ただし、ドロドロにはならない程度。
2.魚をマリネして炒める
【材料】
- 魚のあら400g
- ターメリック小さじ1
- マスタードオイル大さじ4
【作り方】
- 魚にターメリックをすりこみ、15分置いておく。
- 広めの鍋(最終的にこの鍋に完成品が入ることになります)にマスタードオイルを熱し、マリネしておいた魚を加えて、両面がこんがりとなるまで炒める。魚だけ取り出して置いておく。バチバチ油がはねるので掃除が大変。適宜蓋を利用しましょう。
3.カレーベースを作る
【材料】
- マスタードシード小さじ1
- メティシード小さじ1/2
- カロンジ小さじ1/4
- ベイリーフ1枚(写真には写っていませんが入れました笑)
- タマネギ100g、中1/2個(みじん切り)
- しょうが(すりおろし)小さじ2
- ターメリック小さじ1/4
- カシミリチリパウダー小さじ2(なければカイエンペッパー小さじ1で代用し、パプリカパウダーを小さじ2に)
- パプリカパウダー小さじ1
- クミンパウダー小さじ1
- 塩小さじ1と1/2
- トマト100g、中1/2個弱(2cm角に切る)
【作り方】
- 魚を炒めた鍋を使う。鍋に大さじ3程度のマスタードオイルが残っていればよいが、足りない場合は適宜足す。マスタードシード、メティシード、カロンジ、ベイリーフを加えて、ときおり鍋を揺すりながら中火で加熱する。マスタードが弾け始めるまで。
- タマネギを加えて炒める。できるだけ強めの火でやや色づくまで。
- 弱火にして、しょうがを加えてまぜる。
- ターメリック、カシミリチリ、パプリカ、クミン、塩を加える。弱中火で常にかきまぜつつ1分炒める。
- トマトを加える。かきまぜつつ、やや形が崩れてくるまで炒める。
4.全部を合わせる
【材料】
- ギー大さじ1(なければ省略)
【作り方】
- トマトを加えた後に、魚のあら、ウラドダール、ジャガイモを加えてまぜる。
- 水適量を加えて沸騰させる。蓋をして、沸騰を維持できる程度の火加減で5分煮る。写真は煮始め。この時点ではまだ豆が浮いたような感じになっていますが、少し煮ると全体になじんできてドロリーンとなります。水の量は写真参照。
- ギーを加えてまぜる。
- お好みで刻んだ香菜(分量外)をちらす。
- 食べる。
やや濃いめのダールカレー(濃いめのポタージュ?)程度の濃度になります。
注意点
- ウラドダールとジャガイモの煮崩し加減。ドロドロに崩れていてもダメですし、形が残りすぎていてもダメ。これと水加減で全体の食感が決まります。圧力鍋の性能によっては、ダールとジャガイモを煮るときの水の量や煮る時間が変わってくるかもしれません。
食材について
- 本来はフィッシュヘッドを使うようですが、入手できなかったのでアラを使用しました。いずれにしても、骨つきの部位(インド風に言うと、fish with center bone)を使うのが良さそうです。
- ウラドダール→YouTubeなどでレシピ動画を見ているとムングダールを使用するレシピが多いようでしたが、カバブジィ(富山県射水市)で食べたものに倣ってウラドダールを使用しました。ムングだとウラドよりも煮る時間は短くなるのではないかと思います(未検証)。
- ホールスパイス→マスタード、メティ、カロンジ、ベイリーフを使用しました。カルダモンなど甘い香りのスパイスを使用するレシピもあります(と言うか、そのほうがスタンダードなようにも感じましたが、そのへんは筆者の好みで)。
- マスタードオイル→そのまんまマスタードの香りがする油。ベンガル料理で多用されます。
- パウダースパイス→カシミリチリがなければ、カイエンペッパー小さじ1とパプリカパウダー小さじ2で。パプリカもなければ、カイエンペッパー小さじ1だけで。
では、また書きます。
関連記事はこちら。