南インド・ケララ州のチキン・シチューを紹介します。
シチューと言っても、日本人が想像するクリームシチューとかビーフシチューとは完全に別の料理です。
簡単に特徴を挙げておきます。
- パウダースパイスを使わない(ホールスパイスのみ)
- タマネギの炒めが浅い
- スパイス使いはシンプル
- でも、ホールスパイスの香りがしっかりしている
- ケララの朝食の定番
では、作ります。
動画版はこちら。
材料(3食分)
スパイス以外の材料
- 骨付き鶏肉 500g
- 油 大さじ1
- タマネギ 70g、中1/3個(繊維を断ち切る方向に薄くスライス)
- しょうが(千切り)小さじ2程度
- 青唐辛子 1本(縦に切れ目を入れる)(なければ、ししとう又は省略)
- 塩 小さじ1
- 【煮込む用】ココナッツミルク150cc+水50cc
- じゃがいも 70g(角切り)
- にんじん 70g(角切り)
- 【仕上げ用】ココナッツミルク 50cc
ホールスパイス
- ブラックペッパー 10粒
- クローブ 6本
- カルダモン 5個
- シナモン 1cm×6cm
テンパリング用材料
- ギー 大さじ1(なければバターか油)
- カシューナッツ 大さじ1
- カレーリーフ 10枚くらい(なければ省略)
- タマネギ 30g(繊維を断ち切る方向にスライス)
作り方
- 広めの鍋に油、ホールスパイスを入れて中火で加熱する。カルダモンやクローブがふくらんでいい香りがしてくるまで。
- タマネギ70gを加えて炒める。できるだけ強火で透明になるまで。肉カレーの標準的な炒めと比べると、炒めがかなり浅いです。ほぼ色をつけません。炒め加減は写真参照。
- 弱火にして、しょうが、青唐辛子を加えてまぜる。
- 鶏肉を加える。適度にかきまぜつつ、中火で鶏肉の表面が白くなるまで炒める。炒め加減は写真参照。
- ココナッツミルク150ccと水50cc、塩を加えて沸騰させる。蓋をして弱火で20分煮る。
- 20分経過したら、じゃがいも、にんじんを加える。蓋をして野菜に火が通るまで煮る。
- 火を止めて、ココナッツミルク50ccを加える。じゃがいもを崩さないようにまぜる。
- 【テンパリング】をする。フライパンにギーを入れて加熱する。カシューナッツを入れて軽く色づくまで炒め、カシューナッツだけをシチューの鍋に加える。さらに同じフライパンでカレーリーフとタマネギ30gを色づくまで炒め、ギーごとシチューの鍋に加える。それぞれの炒め加減は写真参照。
- 食べる。
ホールスパイスの香りがしっかりして、トロミがあります。本来は米粉とココナッツから作るアッパムというパンとともに食べますが、アッパムを作るのは難しいので、食パンやバゲットで食べるのがおすすめ。
注意点
- タマネギとしょうがは薄く切りましょう。
- 煮ているときの水分量に注意。最終的にややトロミがある濃度になることを意識して調整します。途中で水分が少なくなるようなら水を足す、鶏肉から出た水分のせいで鍋全体の水分量が多くなるようなら短時間蓋を開けて煮ることで水分を飛ばす、など。
食材について
- 入手しやすい手羽元を使用しています。入手できるなら、ぶつ切りの鶏肉がおすすめ。
- 【テンパリング】にレーズンを使用することもあります。その場合、レーズン大さじ1をギーで炒めて加えます。できればレーズンは酸味の強いタイプを。日本で比較的入手しやすいものだと、グリーンレーズンがいいと思います。なければ茶色のレーズンでも構いません。
では、また書きます。
その他のケララ肉カレー、及び関連記事はこちら(グリーンナスコの通販ページも付けておきました)。