ビネガーを利かせた豚肉カレー、ポークビンダルーを紹介します。
料理の概要を説明しますと、
- ゴア州の名物料理(ポルトガルの影響が大きい)
- チリの辛味とビネガーの酸味が特徴
- でも、筆者はケララのクリスチャン家庭で習いました
- ゴア料理というよりはインドのクリスチャン料理?
という曖昧なインド的な説明しかできません。
では、作ります。
材料(3食分)
- 豚肩ロース500g(3cm角に切る。写真は400g、以下同じ比率。)
- タマネギ250g、やや大きめ1個(繊維を断ち切る方向にスライス)
- トマト250g、やや大きめ1個(粗みじん切り)
- 油大さじ3
- カレーリーフ10枚くらい(なければ省略)
- 塩小さじ1と3/4
- ジャガリー大さじ2(なければブラウンシュガー、黒砂糖など)
【ビンダルーペースト(以下を水適量とともにミルなどでペーストにする)】
- にんにく1かけ
- しょうが3cm
- タマリンド小さじ1
- 酢大さじ2
- レーズン大さじ1
- カシミリチリパウダー大さじ2
- ターメリック小さじ1
- マスタードシード大さじ1
- クミンシード小さじ1
- ブラックペッパー小さじ1/2
- クローブ4本
- シナモン8cm
作り方
- 鍋に油を熱し、タマネギ、カレーリーフを炒める。できる限り強めの火でタマネギがやや色づくまで。写真は紫タマネギを使っているため、色が分かりづらいです。色以外の目安を挙げるとしたら、タマネギの香り。香ばしい香りがしてくるまで。タマネギのにおいがキツイと感じるくらいだと炒めすぎです。
- 弱火にしてビンダルーペーストを加える。ペーストを入れていた器を水少量で洗って、水ごと鍋に加えるとペーストを無駄なく使える。5分程度炒める。ドロドロになる。
- トマト、塩を加えて弱火で15分炒める。トロトロになってくる。写真は15分炒めた後。
- 豚肉を加える。ペーストが豚肉にネットリとからむ感じ。ヒタヒタ程度に水を加える(ごく少量ですむはずです)。いったん沸騰させ、蓋をして弱火で55分煮る。最初は茶色っぽいですが、煮ているうちに赤色が強くなってきます。写真は煮始め。水の量など参考にしてください。途中で水が減ってくるようなら、適宜足す。
- ジャガリーを加えてまぜる。5分煮る。
- 食べる。
「赤い油=おいしい」
ライスとともに食べます。
注意点
- 水の入れすぎは厳禁(このブログでの禁止事項のごとく、毎回のように書いています)。手順4では水をヒタヒタより控えめに入れておき、かさが減ってくるようなら少しずつ水を足していくと失敗しにくいです。
- ペーストさえ作ってしまえば、あとは意外と簡単。
食材について
- 豚肉→肩ロースを使用。油スキーなら、豚バラでも。ケララで教わったものはかなりオイリーでした。肩ロースのほうが無難。いずれにしても、食べてみると見た目ほど脂はキツくありません。
- ケララではタマネギではなく、一握り程度のエシャロット shallot(根らっきょうではない)を使用していました。タイ食材店などで入手できるホムデンが性質的には似ていると思いますが、なんせ外皮をむくのが面倒。
- ケララで調理に使用されていたトマトは多くの場合、完熟&真っ赤でした。日本で売られているトマトは、サラダなど生で食べることも想定しているせいか、カレーのベースに使用するには熟し方が足りないことが多いです。数日前に買って置いておくという手もアリ。面倒ならそのまま使ってOK です。
- 酢の量は元のレシピの分量を用いていますが、もっと増やしてもいいと思います。完成後の追いビネガー(大さじ1くらい)もおすすめ。
- カシミリチリ→赤色が鮮やかで辛味がやや穏やかな唐辛子。インド食材店に行くと置いてあることがあります。入手できなければ、カイエンペッパー小さじ1+パプリカパウダー大さじ1で。
- パプリカパウダー→前項と重複しますが、もっと赤色を強調したい場合は、上記レシピの【ビンダルーペースト】にパプリカパウダー小さじ1を追加。
- ジャガリー→jaggery(椰子から作られる精製されていない砂糖)。なければブラウンシュガーや黒砂糖などで。
では、また書きます。
他のコッテリ系肉カレーはこちら。